げんじな【源氏名】の語源・由来

「源氏名」という言葉は、特定のグループの女性、特に宮中の女官や武家の奥女中、さらには近世以降の遊女や芸者、そして現代ではバーのホステスなどの客の接待をする女性の名前として使われるものを指します。

この「源氏名」という言葉の起源は、日本の古典文学である『源氏物語五四帖』に関係しています。

具体的には、この物語の巻名が、宮中の女官の名前として用いられるようになったことが始まりとなっています。

例えば、「夕霧典侍」や「榊命婦」といった名前がそれに該当します。

そして、時代が進むにつれて、武家の奥女中や江戸時代の遊女も、この命名法を採用するようになりました。

更に、名前の由来が元々の『源氏物語』の巻名とは無関係なものも、源氏名として用いられるようになりました。

また、この「源氏名」という命名法は、他の命名法とも並行して存在していました。

たとえば、京都の小路の名を採用した「小路名」という方法もあり、これらは女性の名前としての独特の呼び名の中の一つであったという背景があります。

げんじな【源氏名】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「源氏名」の主な情報やその歴史的背景をカンタンにまとめます。

ポイント	詳細説明
定義	客の接待をする女性の名前（宮中の女官、武家の奥女中、遊女、芸者、ホステスなど）。
語源	『源氏物語五四帖』の巻名に関連しており、宮中の女官の名前として採用され始めた。
具体的な例	「夕霧典侍」や「榊命婦」など。
歴史的変化	時代が経過するにつれ、武家の奥女中や江戸時代の遊女も源氏名を採用。命名の由来が『源氏物語』の巻名から外れることも。
他の命名法との関連	他の命名法（例：「小路名」など）と並行して存在。特に、女性の名前としての独特の呼び名の中の一つである背景がある。