かんどう【勘当】の語源・由来

「勘当」という言葉は、もともと「法に当てはめて処罰すること」を意味していました。

ここでの「勘」は「考える」という意味で、罪や問題行動を評価し、それに適切な処罰を当てはめるという概念を指していたのです。

この基本的な意味から、次第に「譴責（けんせき）」すなわち「叱る」、さらには親子や主従、師弟などの関係を断ち切って追放する「義絶」の意味にも拡張されていきました。

特に、江戸時代には勘当には一定の手続きが存在していました。

武士は奉行所に、町人は町奉行所に、勘当を届け出るという決まりがありました。

このように、勘当は単に個々の家庭内での問題にとどまらず、社会全体で認知され、一定の形式を持って行われるようになっていました。

この進化を通じて、「勘当」は、単なる処罰や考慮から、より深刻な社会的・家庭内の断絶を含む概念に発展していったわけです。

かんどう【勘当】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「勘当」の基本的な意味からその歴史的な進化、社会的な認知についてカンタンにまとめます。

項目	説明
基本の意味	もともとは「法に当てはめて処罰すること」を意味していた。
「勘」の意味	「考える」であり、罪や問題行動を評価し、適切な処罰を当てはめる概念。
意味の拡張	「譴責（けんせき）」すなわち「叱る」という意味、さらには「義絶」、すなわち関係を断ち切って追放する意味に拡張。
江戸時代の手続き	武士は奉行所、町人は町奉行所に勘当を届け出る手続きが存在。
社会的認知	個々の家庭内での問題にとどまらず、社会全体で認知され、一定の形式を持って行われた。
進化	処罰や考慮から、より深刻な社会的・家庭内の断絶を含む概念に発展。