いのち【命】の語源・由来

「いのち」、すなわち命の語源にはいくつかの異なる解釈や説があります。

一つの説では、「いのち」の「い」は「いく（生）」や「いき（息）」と共通であり、これらの語は生命や生きること、呼吸といった概念に関連しています。

一方で、「ち」は「いかづち（雷）」や「おろち（大蛇）」などの「ち」に共通し、「霊力」を指すとされています。

この説に従えば、「いのち」は生きる力と霊力が合わさった概念といえます。

もう一つの説では、「いのち」は「いのうち（息内）」または「いきのうち（息内）」が略された形とされています。

この場合、命は内に宿る息、つまり生命力を指すと解釈されます。

さらに、「いののち（息の後）」が略されて「いのち」になったとする説もあります。

この説では、命は「息の後」、すなわち生きる過程や生命の継続を指すといえるでしょう。

総合すると、いずれの説も「いのち」が生命力、霊力、そして生きる過程や継続に深く関わる概念であることを示しています。

これらの要素が組み合わさって、多面的かつ深遠な「いのち」の概念が形成されているわけです。

いのち【命】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「いのち」という言葉の多面的かつ深遠な語源とその概念についてカンタンにまとめます。

項目	説明
「いのち」の語源	複数の異なる解釈や説が存在する
「い」の意味（1つ目の説）	「いく（生）」や「いき（息）」と共通で、生命や生きること、呼吸に関連
「ち」の意味（1つ目の説）	「いかづち（雷）」や「おろち（大蛇）」と共通で、霊力を指す
「いのうち説」	「いのうち（息内）」または「いきのうち（息内）」が略された形とされ、内に宿る生命力を指す
「いののち説」	「いののち（息の後）」が略され、生きる過程や生命の継続を指す
総合的な解釈	「いのち」は生命力、霊力、生きる過程や継続に関わる多面的な概念