うだつがあがらない【梲が上がらない】の語源・由来

「梲が上がらない」という言葉は、出世ができない、または社会的な地位が向上しないといった状況を表します。

この言葉の語源は、建築に関連しています。

「梲(うだつ)」は、江戸時代や明治時代の町家に見られる特有の建築要素であり、主に2階の正面の両側に張り出した壁を指します。

この壁は装飾と防火の両方の機能を果たしていました。

富裕な家庭では、この「梲」をより高く、また装飾的に作ることができたため、梲がしっかりと「上がっている」家は、その家庭が富裕である、または社会的地位が高いと一般に考えられていました。

逆に、梲が「上がらない」家は、その家庭が貧しいか、社会的地位が低いとみなされたのです。

このように、建築的な特徴が社会経済的な状況を象徴する形で言葉になり、今日まで「うだつがあがらない」は、出世できない、または社会的地位が低いといった意味で広く使われています。

【梲が上がらない】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「梲が上がらない」についての重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 説明・内容
基本的な意味 出世ができない、または社会的な地位が向上しない状況を指す。
語源・由来 江戸時代や明治時代の町家の建築要素「梲(うだつ)」に関連。この壁は装飾と防火の機能を果たしていた。
社会的象徴 梲が高く、装飾的である家は富裕で社会的地位が高いと考えられた。逆に、梲が低い家は貧しく、社会的地位が低いとみなされた。
現代での使用 出世や社会的地位に関連する意味で広く使われている。

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