おつ【乙】の語源・由来

「乙(おつ)」という言葉は、元々は邦楽、すなわち日本の伝統音楽で用いられる語で、音域を表すときに使われます。

特に、高い音を表す「甲」と対比的に、一段低く渋い音を表すために「乙」が用いられました。

この「乙」が指す低くて渋い音や調子は、次第に「通常とは異なる調子」を意味するようになりました。

その後、この言葉は江戸時代において「粋」、つまり「しゃれた」ものや「気が利いた」ものといった意味合いで解釈されるようになりました。

これは、渋い音や特異な調子が「ふつうと違ってしゃれた」と感じられたためです。

したがって、「乙」が今日では「しゃれた情緒があること、気が利いていること」といった意味で使われる背景には、音楽と文化が密接に関わっていることが窺えます。

おつ【乙】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 説明
「乙」の基本意味 元々は日本の伝統音楽(邦楽)で用いられ、一段低く渋い音域を表す。
甲との対比 高い音を表す「甲」と対比的に、低くて渋い音を表す。
意味の進化 時間が経つにつれて「通常とは異なる調子」を意味するように変わった。
江戸時代の影響 「粋」、すなわち「しゃれた」ものや「気が利いた」ものという意味合いで解釈されるようになった。
現代での使い方 「しゃれた情緒があること、気が利いていること」などといった意味で使われる。
音楽と文化の関連性 「乙」の意味や使い方の背景には、音楽と文化が密接に関わっている。

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