ならくのそこ【奈落の底】の語源・由来

「奈落の底」という言葉は、深くて底が見えない場所や状況、または物事の最も悪い状態や最終の場所を指す表現として使われます。

その起源は仏教語にあります。

「奈落」は、サンスクリット語で地獄を意味する「naraka」という言葉が日本へ伝わった際の音写です。

もともと、この「naraka」は地獄やその深淵、あるいは地獄へと堕ちることを指していました。

この言葉が日本に伝わる過程で「奈落迦」という形に音写されました。

そして、時が経過する中でこの言葉は簡略化され、「奈落」という形に変わりました。

また、同じく「那落」や「捺落」とも表現されることもありました。

この「奈落」という言葉がさらに転化し、人々の間で広がっていく過程で、永久に救われることのない場所や物事の最末端、最も悪い状態を指す表現として使われるようになりました。

「底」という言葉が後に付け加えられることで、その意味が一層強調され、「どん底」という意味合いで使われるようになったのです。

【奈落の底】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「奈落の底」という言葉の意味やその起源をカンタンにまとめます。
項目 詳細
基本の意味
  • 物事の最も悪い状態や最終の場所
  • 深くて底が見えない場所や状況
言葉の起源 仏教語
「奈落」の元となる言葉 サンスクリット語の「naraka」(地獄を意味する)
日本での音写 元々「naraka」を音写して「奈落迦」とされ、後に「奈落」と簡略化された。他にも「那落」や「捺落」も存在
現代での使用 物事の最末端や最も悪い状態を指す表現として。さらに「底」が加わり「どん底」という意味合いで使われる

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