「きし麺」は平打ちのうどんを指す言葉ですが、その語源は少々興味深いものがあります。
もともと「きし」は「碁子」、すなわち碁石を意味します。
この名前がついた背景は、小麦粉を練って平たく伸ばし、その後で碁石の形に抜いたものを指していたからです。
これは鎌倉時代や室町時代に禅僧によって伝えられた点心で、ゆでた後にきな粉をかけて食べる習慣がありました。
しかし、現代で「きし麺」といえば平打ちのうどんを指すようになっていますが、なぜそのような意味転化が起きたのかは明確には分かっていないようです。
関東地方では「紐革(ひもがわ)」とも呼ばれることもあり、地域によっては異なる名前で呼ばれることもあります。
総じて、碁石の形に抜いた点心から名前がつけられた「きし麺」が、どのような経緯で平打ちのうどんを指すようになったのかは不明であるものの、その名前自体は日本の食文化の中で長い歴史を有していることがわかります。
きしめん【きし麺】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、きし麺の概要や名前の変遷、未解明な点などをカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
---|---|
現代での意味 | 平打ちのうどん |
語源 | 「碁子」(碁石)から来ている |
初期の形状 | 小麦粉を練って平たく伸ばし、碁石の形に抜いたもの |
初期の用途 | 鎌倉時代・室町時代の禅僧によって伝えられた点心 |
初期の食べ方 | ゆでた後にきな粉をかけて食べる |
意味転化の理由 | 不明。なぜ平打ちのうどんを指すようになったかは明確には分かっていない |
地域別の名称 | 関東地方では「紐革(ひもがわ)」とも呼ばれる |
歴史的背景 | 名前は日本の食文化において長い歴史を有している |