かなしい【悲しい・哀しい・愛しい】の語源・由来

「悲しい」「哀しい」「愛しい」の各語は、元々「かなしい」として、感情の切なさや強度を表す形容詞でした。

この「かなしい」の「かな」は、感動の終助詞「かな」が品詞転換したものとされています。

これらの言葉はマイナス面だけでなく、感情の深さや切なさを全般的に指すことができる非常に多面的な表現です。

例えば、「悲しい」という言葉の漢字「悲」は、部首「非」と「心」から成り立っています。

「非」は羽が左右に開いた形をしており、「割れる」という意味を持っています。

これに「心」が加わることで、「胸が割れるような切ない感情」という意味合いが生まれます。

一方で「哀しい」の漢字「哀」は、「衣」と「口」から成り立っています。

こちらは「衣で口を隠し悲嘆にくれる姿」という意味が込められています。

このように、ひとつひとつの漢字にはそれぞれ心情や状況を象徴する意味が組み込まれています。

「愛しい」の場合も、「かなしい」が元になっていて、その切なさは「身にしみていとしい」「かわいくてたまらない」といった、ポジティブな感情にも適用される場合があります。

このように、「悲しい」「哀しい」「愛しい」は、それぞれが多層的な感情を表す表現であり、その背後には感情の深さや複雑さを反映した豊かな語源と由来があります。

【悲しい・哀しい・愛しい】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「悲しい」「哀しい」「愛しい」がそれぞれどのような背景や意味で使われるのかをカンタンにまとめます。
項目 説明
共通の語源 元々「かなしい」として、感情の切なさや強度を表す形容詞。”かな”は感動の終助詞「かな」が品詞転換したもの。
多面的な表現 マイナス面だけでなく、感情の深さや切なさを全般的に指す多面的な言葉。
「悲しい」の漢字構成 部首「非」と「心」から成り立ち、「胸が割れるような切ない感情」という意味合い。
「哀しい」の漢字構成 部首「衣」と「口」から成り立ち、「衣で口を隠し悲嘆にくれる姿」という意味合い。
「愛しい」の用途 「かなしい」が元であり、その切なさが「身にしみていとしい」「かわいくてたまらない」など、ポジティブな感情にも適用される場合がある。

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