げっかひょうじん【月下氷人】の語源・由来

「月下氷人」は、男女の仲を取り持つ役割、すなわち仲人を指す言葉です。

この言葉の背後には二つの古い中国の話が関連しています。

まず「月下老」という部分は、唐時代の人物、韋固が月明かりの下で出会った老人に由来します。

この老人は、赤い縄で男女を結びつけ、それによって夫婦として結ばれることを意味する存在とされています。

このエピソードは「続幽怪録」という文献に記されています。

次に、「氷上人」という部分は、中国の晋時代の令孤策という人物が関係しています。

彼はある夜、氷の上に立ちながら氷の下の人と話をする夢を見ました。

この夢を占ってもらうと、氷の上と下はそれぞれ陽と陰、すなわち男女を示すとの解釈がなされました。

また、古代の中国の詩集「詩経」には、婚姻に関する内容として「若者よもし妻をめとるならば氷の溶けきらない冬のうちに」という句があり、これが婚姻の前兆であることが示されています。

令孤策の夢もこの詩と関連があり、夢の通りに彼は婚姻の仲介を果たしました。

このエピソードは「晋書」という文献に記されています。

この二つのエピソードを組み合わせ、「月下氷人」という言葉は仲人、すなわち恋人同士を結びつける役割を果たす人を指すようになりました。

【月下氷人】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「月下氷人」という言葉の意味、その語源となったエピソード、及びそれらの総結をカンタンにまとめます。
項目 詳細
意味 仲人。男女の仲を取り持つ役割。
語源・エピソード1 月下老:唐時代の韋固が月明かりの下で出会った老人。赤い縄で男女を結びつける存在。文献:「続幽怪録」。
語源・エピソード2 氷上人:晋時代の令孤策が氷上での夢を通じて婚姻の仲介を示唆された。文献:「晋書」。古代の詩集「詩経」に関連。
総結 これら二つのエピソードが組み合わさり、「月下氷人」という言葉が生まれ、仲人を指すようになった。

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