ありじごく【蟻地獄】の語源・由来

「蟻地獄」という言葉は、実際の自然界の現象に基づいています。

具体的にはウスバカゲロウの幼虫が作る特殊な狩りの仕掛けに由来しています。

この幼虫は乾いた土地に小さなすり鉢状の穴を掘ります。

この穴は非常に滑りやすく、蟻などの小さな生物が一度中に入ると、穴の斜面を登ることが非常に困難になります。

ウスバカゲロウの幼虫は穴の底で待機しており、穴に落ちてきた獲物を捕食します。

このような穴は、蟻にとってはまさに「地獄」のようなものです。

一度中に入ってしまうと、抜け出すのはほぼ不可能といってよいでしょう。

この現象を指して「蟻地獄」という名がつけられました。

この具体的な自然の事例から、言葉は転じて困難な状況や逃れられない境遇全般を指すようになりました。

つまり、「蟻地獄」は一度陥ると抜け出せない、厄介な状況を形容する際に使われるようになったのです。

ありじごく【蟻地獄】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「蟻地獄」の語源と意味の拡張をカンタンにまとめます。
項目 説明・内容
語源 ウスバカゲロウの幼虫が作る特殊な狩りの仕掛け
自然界での現象 幼虫は乾いた土地にすり鉢状の穴を掘る。この穴は蟻が抜け出せないように非常に滑りやすい
元々の意味 蟻が一度入ってしまうと脱出が困難な「地獄」のような場所として、その現象を「蟻地獄」と呼ぶ
意味の拡張 困難な状況や逃れられない境遇全般を指すようになった。一度陥ると抜け出せない、厄介な状況を形容する言葉として

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