サポウィルスは急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一つで、感染経路としては手指や食品を介した経口感染が主とされています。
このウイルスに関して、その名前の由来は興味深いものがあります。
1968年、アメリカのオハイオ州ノーウォークで集団発生した急性胃腸炎からこのウイルスが初めて検出されました。
このため、初めは「ノーウォークウイルス」と名付けられました。
しかし、その後、同じような特性を持つ小型の球形ウイルスがさまざまな場所で発見されたため、これらのウイルス群を「ノーウォーク様ウイルス」と呼ぶようになりました。
そして、1977年には日本の北海道・札幌市で急性胃腸炎が集団発生しました。
この事件から特徴的な形を持つウイルスが発見され、それは「サッポロウイルス」と名付けられました。
このウイルスと類似のものは「サッポロ様ウイルス」として認識されていました。
しかし、2002年に国際ウイルス学会での議論の結果、「サッポロ様ウイルス」を「サポウイルス」として一括りにする新しい名称が採用されました。
これにより、サポウイルスという名前が公式に使われるようになりました。
「サポウィルス」の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「サポウイルス」の歴史と名称変遷をカンタンにまとめます。
キーポイント | 詳細 |
---|---|
性質 | 急性胃腸炎を引き起こすウイルス。 |
感染経路 | 手指や食品を介した経口感染が主。 |
初の発見地 | 1968年、アメリカのオハイオ州ノーウォークで発見された。 |
最初の名称 | 「ノーウォークウイルス」。その後、類似ウイルスが見つかり「ノーウォーク様ウイルス」と呼ばれるように。 |
日本での発見 | 1977年、北海道・札幌市での急性胃腸炎の発生から「サッポロウイルス」として特定。類似ウイルスは「サッポロ様ウイルス」と認識。 |
現在の公式名称 | 2002年、国際ウイルス学会での議論により、これらのウイルスを「サポウイルス」として一括りにする名称が採用。サポウイルスとして公式に使用されるようになった。 |