「曰く」(いわく)という言葉は、漢文における「曰」(いわく)という字が訓読されたもので、その原意は「言うことには」といった形で引用文を導く働きがありました。
この字が日本語に取り入れられる過程で、その後に続く文が往々にして他人の言い分や特別な事情を示すことが多かったため、この言葉自体が「特別な事情」や「わけ」という意味を持つようになりました。
特に「曰く付き」「曰くありげ」といった形で使われる場合、何らかの特別な事情や背景が存在すると暗示しています。
例えば、曰く付きの品物とは、その品物に何らかの特別な事情や歴史がある、というような意味で使われます。
このように、「曰く」は漢文からの借用語でありながら、日本語の中で独自の発展を遂げ、多様な用法とニュアンスを持つようになりました。
いわく【曰く】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「曰く」がどのような背景や意味を持つのかをカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
---|---|
用語 | 「曰く」(いわく) |
語源 | 漢文における「曰」(いわく)という字が訓読されたもの。 |
原意 | 「言うことには」という形で引用文を導く。 |
日本語での意味 | 「特別な事情」や「わけ」。日本語に取り入れられる過程でこの意味を持つようになった。 |
用法 | 「曰く付き」「曰くありげ」など、特別な事情や背景が存在すると暗示する形で使われる。 |
発展 | 漢文からの借用語でありながら、日本語で独自の発展を遂げ、多様な用法とニュアンスを持つようになった。 |