「多多益弁ず」という言葉は、「多ければ多いほど、上手に処理をする」という意味を持つ言葉です。
この言葉の背景には、古代中国の歴史的なエピソードが関連しています。
言葉の起源は、前漢の時代、高祖劉邦が統治していた頃にさかのぼります。
当時、韓信という名将が劉邦に仕えており、ある日彼は自らの統率能力について尋ねられました。
韓信はその質問に対し、「私は多ければ多いほど、ますますうまくやってのけます」と答えたとされています。
このエピソードは、「史記」の淮陰侯伝という部分に記されており、原文での表現は「多多益善」となっています。
しかし、漢書を経て日本に伝わった際に、言葉が「多々益々弁(辨)ず」という形に変化しました。
これが「多多益弁ず」という言葉の起源となっています。
【多多益弁ず】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「多多益弁ず」の語源や背景に関する重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
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現代での意味 | 「多ければ多いほど、上手に処理をする」という意味を持つ言葉。 |
語源の時代・背景 | 古代中国、前漢の時代。高祖劉邦が統治していた頃。 |
エピソードの主人公 | 韓信という名将。 |
韓信の発言 | 「私は多ければ多いほど、ますますうまくやってのけます」という答えをした。 |
史的記録 | 「史記」の淮陰侯伝にそのエピソードが記されている。 |
原文の表現 | 「多多益善」 |
日本での変化 | 漢書を経て伝わり、「多々益々弁(辨)ず」という形に変化した。日本での形が「多多益弁ず」となった。 |