「汝・爾」という言葉は、元々「なむち」という形で存在しました。
これは、「汝(な)」と「貴(むち)」の2つの語から成り立っています。
「汝」は、ここでの意味としては「おまえ」という言葉で、より目下や親しい相手を指す二人称代名詞として用いられていました。
一方で「むち」は、神や人を尊ぶときの敬意を込めた言葉であり、尊称として使われていました。
そうした背景から、元々は「なむち」という形は敬意を含んだ言葉として使われていたものの、時が経つにつれてそのニュアンスが変わり、同等やそれ以下の相手を指す言葉として用いられるようになりました。
そして、「なむち」は時代とともに「なんじ」という形に変わってきたのです。
「汝・爾」はこの「なんじ」の意味を表す当て字として使用されるようになったのです。
なんじ【汝・爾】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「汝・爾」という言葉の起源や変遷に関する要点をカンタンにまとめます。
項目 | 詳細 |
---|---|
原形 | 「なむち」 |
成り立ち | 「汝(な)」と「貴(むち)」の2つの語から。 |
「汝」の意味 | 「おまえ」を意味する二人称代名詞。目下や親しい相手を指す。 |
「むち」の意味 | 神や人を尊ぶ時の敬意を込めた言葉。尊称として使われる。 |
変化の経緯 | 「なむち」は敬意を含む言葉として始まったが、時代とともに同等やそれ以下の相手を指す言葉としてのニュアンスに変わった。 |
「なむち」から「なんじ」へ | 「なむち」は時代を経て「なんじ」という形に進化。 |
「汝・爾」の用途 | 「なんじ」の意味を表す当て字として使用されるようになった。 |