うわまえをはねる【上前を撥ねる】の語源・由来

「上前を撥ねる」という表現は、代金や賃金などの支払いを仲介した人が手数料を取る行為、または他人の利益の一部分を勝手に自分のものにする行為を指します。

この表現は、「上前」という言葉と「撥ねる」という動詞が組み合わさっています。

「上前」は、もともと「上米(うわまい)」という言葉が変化した形で、手数料や仲介料などを意味します。

古くは神仏への奉納や寺社への寄進を指していた「上米」が、時代を経て仲介者が取る手数料という意味に広がっていったわけです。

一方で、「撥ねる」は、物理的に「ぶつかってはじき飛ばす」という意味だけでなく、「一部分をかすめとる」という意味もあります。

この「一部分をかすめとる」という意味が、「上前」に結びついて、「上前を撥ねる」という表現が生まれました。

つまり、この表現は仲介者が手数料として取る部分、あるいは不正に取る部分を「はじき飛ばす」あるいは「かすめとる」行為を形容しています。

これにより、「上前を撥ねる」という言葉は、仲介や取引における不正や手数料の取り方に関する評価や批判を込めて使われることが多いです。

【上前を撥ねる】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「上前を撥ねる」という表現の意味、成分、語源、評価や批判などをカンタンにまとめます。
項目 説明
表現の意味 「上前を撥ねる」は、仲介者が手数料を取る行為や他人の利益の一部を不正に自分のものにする行為を指す。
成分 「上前」という言葉と「撥ねる」という動詞が組み合わさっている。
「上前」の語源と進化 「上米(うわまい)」が語源で、神仏への奉納から仲介者が取る手数料という意味に進化。
「撥ねる」の意味 物理的な「ぶつかってはじき飛ばす」意味に加えて、「一部分をかすめとる」という意味も含む。
評価・批判 表現は、仲介や取引において不正な手段や手数料の取り方に対する評価や批判を込めて使われることが多い。

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