「浮足立つ」という表現は、物事に対する不安や期待感が高まって、心が落ち着かない状態を描写します。
語源は「うきあし」、つまりつま先で立ち、かかとが地面に触れていない状態から来ています。
この「うきあし」の様子は不安定であり、その不安定な状態を元にして、心の中も不安や期待で落ち着かない様子を表現しています。
「浮足」という語自体は室町時代から見られ、この表現が心の不安やそわそわした状態を意味するようになったのは、江戸時代後期からです。
現代では、「浮足」だけで使われることは少なく、主に「浮足立つ」や「浮足になる」という形で用いられます。
また、一部で「ウキウキして落ち着かなくなる様子」で使われることがありますが、これは誤用で、本来は不安や期待感で心が落ち着かない状態を指す言葉です。
このように、「浮足立つ」という言葉は、人の心理状態と体の動きが密接に関わる日本語の美しい表現の一つと言えるでしょう。
【浮足立つ】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「浮足立つ」の表現と語源をカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
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意味 | 物事に対する不安や期待が高まり、心が落ち着かない状態を描写する。 |
語源 | 「うきあし」(つま先で立つ、かかとが地面に触れない状態)から来ており、その不安定な状態が反映されている。 |
歴史的背景 | 「浮足」という語は室町時代から存在し、心の不安や期待を意味するようになったのは江戸時代後期から。 |
現代での用法 | 主に「浮足立つ」や「浮足になる」という形で用いられる。 |
誤用と正確な用法 | 「ウキウキして落ち着かなくなる様子」で使われることがあるが、これは誤用。本来は心の不安や期待を指す。 |