さかん【左官】の語源・由来

「左官」は、壁を塗る職人を指す言葉として現代でも使われていますが、その語源は古代の日本の制度に起源を持ちます。

律令制の時代、官職は四等に分けられており、「かみ」「すけ」「じょう」「さかん」という順序で呼ばれていました。

この中で「さかん」は最下位の官職を指していました。

特に、宮殿を建築したり、宮中の修理を担当する部署である木工寮の中には、この「さかん」という職階を持つ「属」という役職が存在していました。

時代が進むにつれ、宮中で壁塗りの作業を行う職人たちは、この木工寮の「属」という役職に任命されるようになりました。

このような背景から、壁を塗る職人たちを指して「属」という言葉が使われるようになり、後にそのまま「左官」という漢字が当てられて、壁を塗る職人を指す言葉として定着したのです。

さかん【左官】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「左官」という言葉の語源やその背後にある古代日本の制度や役職をカンタンにまとめます。
項目 説明
律令制の官職 かみ、すけ、じょう、さかんの四等分け。其中「さかん」は最下位の官職
木工寮の役職 宮中の修理や建築を担当。中に「さかん」職階の「属」という役職が存在
壁塗りの変遷 時代とともに、宮中の壁塗り職人は木工寮の「属」という役職に任命
語源の変遷 壁を塗る職人を指す「属」から、漢字「左官」が当てられ、定着

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