おくら【お蔵】の語源・由来

「おくら」または「お蔵」という言葉は、もともとは江戸幕府が直轄地から集めた米を保存するための米蔵を指していました。

その後、この言葉は一般的な保管庫や倉庫で保管される品物や家財を意味するようになりました。

この「保管する」という意味が転じて、作品や計画などが発表や実施されずに「しまい込まれる」、つまり中止されるという意味に発展しました。

さらに、興味深い説としては、歌舞伎や浄瑠璃などの舞台における最終公演日「千秋楽」の「楽」を逆さにした言葉「くら」が関係しているとも言われています。

この説によれば、「くら」とは、本来よりも早く千秋楽を迎え、即ち中止されたという意味となります。

また、東京の地名である「蔵前」は、この「お蔵」が由来とされており、もともとは「御蔵」が短縮された形だと言われています。

以上のように、「おくら」または「お蔵」はその歴史と意味の変遷を経て、今日では作品や計画が中止になるという意味で広く使われています。

おくら【お蔵】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「お蔵」という言葉の歴史的背景、意味の変遷、および現代での用法をカンタンにまとめます。
項目 説明
初期の意味 江戸幕府が直轄地から集めた米を保存する米蔵。
一般化 一般的な保管庫や倉庫で保管される品物や家財を指すようになる。
意味の転化 作品や計画などが発表や実施されずに「しまい込まれる」、つまり中止される意味に発展。
舞台との関連性 「千秋楽」の「楽」を逆さにした「くら」と関連があるとされ、早く千秋楽を迎える、即ち中止される意味。
地名「蔵前」 東京の地名で、「お蔵」が由来。もともとは「御蔵」が短縮された形。
現代での用法 作品や計画が中止になるという意味で広く使われている。

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