「おから」という言葉は、豆腐を作る際に出る大豆の搾りかすを指します。
この名前の由来は、元々「殻(から)」という言葉に丁寧語の「御」をつけた形です。
ここでの「殻」は、本来の豆の実から取り出されて残されたもの、つまり「搾りかす」を指しています。
この表現は女房詞の一つとされています。
興味深い点としては、豆腐屋ではこの「おから」という名前があまり好まれない傾向があるようです。
「空(から)」に通じることから、何か「空っぽ」や「余剰」といったネガティブなニュアンスを持っていると考えられていたようです。
そのため、豆腐屋では「きらず」という名前で呼ぶことがありました。
この「きらず」は、「切らずに使える」つまり、無駄にしないで利用できる、という意味があります。
このように、「おから」の名前には、日常の言葉の中に込められた微妙な感情や価値観が反映されています。
特に、無駄なものとされることを避け、何かしらの形で利用できる、という観点から「きらず」という名前が用いられていたという事実は、日本の文化における無駄を嫌う姿勢をうかがい知ることができます。
「おから」の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「おから」の語源や文化的背景、そしてその名称がどのように日常生活や価値観に反映されているのかをカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
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基本的な意味 | 豆腐を作る際に出る大豆の搾りかすを指す |
語源 | 「殻(から)」に丁寧語の「御(お)」をつけた形。女房詞の一つ |
豆腐屋での呼び名 | 「きらず」。これは「切らずに使える」、つまり無駄にしないで利用できるという意味 |
ネガティブなニュアンス | 「空(から)」に通じるため、何か「空っぽ」や「余剰」といったネガティブな印象がある |
文化的意義 | 「きらず」という名前が用いられていたことは、日本文化における無駄を嫌う姿勢を反映 |