「観光」という言葉は、もともと古典中国の文献『易経』に「観光」という形で登場しています。
この文献においては、「国の光を観る」という形で使われ、主に「国の威光や状態を観察する」という意味合いで用いられていました。
この点から見ると、原点としてはより政治的な視察や監視に近いニュアンスが含まれていたようです。
しかし、時代が進み、日本が明治期に入るとこの言葉が使われ始めました。
そして大正時代以降、言葉の使い方が変わり、英語の「tourism」という概念の訳語として用いられるようになりました。
この変化によって、「観光」は現在のように「他の土地を視察すること」や「その土地の風光明媚な場所を見物すること」といった意味で広く使われるようになったのです。
このように、「観光」という言葉は元々は国や地域の威光を観察するという意味から、人々が他の土地や風景を楽しむという現代的な観光の概念へと進化してきました。
かんこう【観光】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「観光」という言葉がどのようにその意味を変え、現代に至っているかをカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
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古典中国の起源 | 「観光」は元々古典中国の文献『易経』で使用されており、国の威光や状態を観察する意味であった。 |
明治時代の使用 | 日本では明治時代にこの言葉が使われ始めた。 |
大正時代の変化 | 「観光」が英語の「tourism」の訳語として用いられるようになり、意味が変わった。 |
現代の一般的な意味 | 他の土地や風景を楽しむという観光の概念が一般的になった。 |