「四の五の言う」という表現は、文句や不満をあれこれと言うさまを示す言葉として使われています。
この言葉の起源に関しては、いくつかの説がありますが、特に注目すべきは、江戸時代末期の国語辞典「俚言集覧」に記されているものです。
この辞典によれば、「四の五の」とは、サイコロ賭博に関連しているとされ、プレイヤーがサイコロを振った際に、出る目が「四」であるか「五」であるかを迷ったことからこの言葉が生まれたとされています。
つまり、サイコロの結果に対する迷いや不満が、人々の日常生活の中での不満や文句を言う様子にも当てはめられ、この表現が生まれたのだと考えられます。
さらに、別の説として、「一も二もなく」という表現があります。
これは、何も言わずにすぐに行動するという意味を持っています。
この「一」や「二」という数字に続けて「四」や「五」まで挙げることで、さまざまなことをとやかく言うというニュアンスが生まれたという考え方も存在します。
以上のように、「四の五の言う」という言葉は、いくつかの異なる説が存在するものの、どの説も人々が細かいことや些細なことについて不満や文句を言う様子を表現していることは共通しています。
【四の五の言う】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「四の五の言う」という言葉の起源、異なる説、そして現代での用法に関する重要なポイントをカンタンにまとめます。
ポイント | 説明 |
---|---|
現在の用法 | 文句や不満をあれこれと言うさまを示す表現。 |
語源の説(1) | 「俚言集覧」によるサイコロ賭博の説明。サイコロの「四」と「五」の目に関する迷いから生まれたとされる。 |
語源の説(2) | 「一も二もなく」という表現からの派生。数字を列挙することで、さまざまなことをとやかく言うというニュアンスが生まれた。 |
共通点 | どの説も、細かいことや些細なことについて不満や文句を言う様子を表現している。 |