こむらがえり【腓返り】の語源・由来

「腓返り」は、ふくらはぎの筋肉が突然の痙攣を起こす現象を指す言葉として使われます。

語源としては、ふくらはぎのことを「腓(こむら)」と呼んでいたことが起源となっています。

平安時代の漢和辞書「類聚名義抄」には「転筋 コムラガエリ」との記載があり、これはふくらはぎの筋肉が逆になったような痛みを表現していると考えられます。

古くは、「こむら」は「こぶら」とも言われていました。

この「こぶら」の名前の由来にはいくつかの説が存在しています。

一つの説では、「こぶ」という肉の塊を意味する言葉と接尾語「ら」が組み合わさったものとされています。

もう一つの説では、「小」つまり小さいという意味と、むらがる、つまり集まるという意味の「むら」が合わさり「小叢(こむら)」となったとされています。

しかし、近世に入り「ふくらはぎ」という言葉が生まれ、それに伴い「こむら」の言葉は徐々に使われることが少なくなりました。

【腓返り】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「腓返り」と「こむら」の語源や由来に関する情報をカンタンにまとめます。
項目 内容
「腓返り」の意味 ふくらはぎの筋肉が突然の痙攣を起こす現象。
「腓返り」の語源 「腓(こむら)」がふくらはぎを指す言葉として起源。
古い文献の記載 平安時代の「類聚名義抄」に「転筋 コムラガエリ」との記載がある。
「こむら」の別名 古くは「こぶら」とも言われていた。
「こぶら」の由来(説1) 「こぶ」(肉の塊を意味) + 接尾語「ら」の組み合わせ。
「こぶら」の由来(説2) 「小」(小さい意味) + 「むら」(集まる意味)の合成から「小叢(こむら)」となったとの説。
近世の変化 「ふくらはぎ」の言葉が普及し、「こむら」は徐々に使われることが少なくなる。

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