きせるじょうしゃ【キセル乗車】の語源・由来

「キセル乗車」という言葉は、鉄道で乗降駅付近の乗車券や定期券だけを購入し、その間の区間をただ乗りする行為を指します。

この言葉の「キセル」は、元々刻み煙草を吸うための道具、すなわち「煙管（きせる）」から来ています。

煙管は特徴的な構造をしており、中央の管は通常竹で作られていますが、両端、すなわち吸い口と煙草を詰める雁首だけが金属でできています。

この特徴から、金（お金）を使うのが両端だけであることにちなみ、鉄道で乗降駅付近だけ乗車券を購入する行為を指して「キセル乗車」と呼ぶようになったのです。

元々、この言葉は学生の隠語として使われていましたが、明治時代以降に広く一般に使われるようになりました。

このように、煙管の構造的な特徴が言葉として広がり、特定の社会現象を象徴的に表すようになったわけです。

【キセル乗車】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。

キーポイント	説明
基本的な意味	鉄道で乗降駅付近の乗車券や定期券だけを購入し、その間の区間をただ乗りする行為
語源	煙管（きせる）の構造から来ている
煙管の特徴	中央の管は竹で作られ、両端（吸い口と雁首）だけが金属製
言葉の由来	煙管の金属製の両端にちなみ、金（お金）を使うのが乗降駅付近だけであることから
歴史	元々は学生の隠語で、明治時代以降に一般に広まった
社会的・文化的影響	煙管の構造的な特徴が特定の社会現象（ただ乗り）を象徴的に表すようになった