「会社」という言葉は、もともと和製漢語であり、蘭学書を翻訳する際に作られました。
その初めての登場時には、非常に広い意味で使われており、「集団」や「団体」全般を指していました。
その後、この言葉は英語の「society」を訳す際にも使われ、そうした用法の中で「社会」「結社」「社中」「仲間」といった関連する言葉と一緒に用いられました。
しかし、明治時代に入り、特に明治10年頃になると、この言葉の意味が整理されました。
「society」の訳語としては「社会」という言葉が一般的になり、「会社」は現在のように、営利を目的とした社団法人や、それに類する限定的な集団を指す言葉として使われるようになったのです。
このように、時間と共にその用法が変遷している「会社」という言葉は、日本が近代化を進める過程で、外国の概念を取り込み、自らの文化や社会制度に適合させる形で成熟していった歴史を反映しています。
かいしゃ【会社】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「会社」の起源、意味などについてカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
---|---|
起源 | 和製漢語であり、蘭学書の翻訳時に作られた。 |
初期の意味 | 非常に広い意味で「集団」や「団体」全般を指していた。 |
関連する言葉 | 「社会」「結社」「社中」「仲間」などと一緒に用いられた。 |
明治時代の変化 | 明治10年頃に「社会」が「society」の一般的な訳となり、「会社」は営利を目的とした社団法人等を指すようになった。 |
文化と社会の反映 | 日本が近代化を進め、外国の概念を取り込み適合させる過程で、その用法と意味が変遷していった。 |