おおとり【大トリ】の語源・由来

「大トリ」という言葉は、日本の寄席や興行、さらにはテレビ番組などで最後に出演する人物を指す際に用いられます。

この語の背景には寄席、すなわち日本の伝統的なストーリーテリングやコメディの舞台があります。

元々「トリ」とは「取る」の連用形であり、寄席で最後に出演する真打(主役の芸人)が興行の収入を全部取って、他の出演した芸人たちに分けることから、この名が付けられました。

真打は主役であるため、通常は自分の取り分を多くし、残りを他の芸人に分けます。

しかし、興行が不振で収入が少ない場合、真打が自分のお金を出して他の芸人に分けることもあったとされています。

現代ではこのようなギャラの分配とは無関係に、最後に出演する人物を「トリ」と呼ぶようになっています。

特に大きなイベントや番組、例えばNHKの紅白歌合戦のような場合、白組と紅組それぞれに「トリ」がいる中で、全出演者の最後に出演する人物を「大トリ」と称しています。

この「大トリ」は、イベントや番組全体のクライマックスを飾る、非常に重要なポジションとされています。

おおとり【大トリ】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、日本の「大トリ」の文化やその由来、現代での用途と重要性をカンタンにまとめます。
項目 説明
「大トリ」の用途 最後に出演する人物を指す際に用いられ、寄席、興行、テレビ番組などで一般的。
背景・由来 寄席(日本の伝統的なストーリーテリングやコメディの舞台)に由来。
「トリ」の語源 「取る」の連用形で、真打(主役の芸人)が興行の収入を全部取って、他の出演した芸人たちに分けることから名付けられた。
ギャラの分配 真打は収入の大部分を取り、他の芸人にも分ける。不振の場合、真打が自分のお金を出して分けることもある。
現代の用途 ギャラの分配とは無関係に、最後に出演する人物を指す。
特別な場合の「大トリ」 例えばNHKの紅白歌合戦では、白組と紅組それぞれに「トリ」がいて、全出演者の最後に出演する人物を「大トリ」と称する。
重要性 「大トリ」はイベントや番組全体のクライマックスを飾る、非常に重要なポジションとされている。

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