「著しい(いちじるしい)」という日本語の表現は、何かが「はっきりとわかる」または「顕著である」ことを示します。
この語は、中世まで「いちしるし」という形でよく用いられていました。
室町時代以降に「いちじるし」という形が現れ、文法的にはシク活用の形が出てきました。
近世においては、シク活用と他の活用形が両方見られましたが、最終的にはシク活用が一般的になりました。
この言葉は、「いち」と「しるし」の二つの部分から成り立っています。
「いち」は、「はなはだしい」または「非常に」といった意味の接頭語で、「しるし」は「顕著である」という意味を持っています。
合わせて「いちしるし(い)」となり、何かが非常に顕著である、または非常に明らかであるという意味になります。
また、この言葉の古形として「いちしろし」も存在するとされていますが、これは「いちしるし」の母音交替と考えられています。
このように、「著しい」は時代や文脈に応じて形や意味がわずかに変わりつつも、その根本的な意味は変わっていないと言えるでしょう。
この言葉の語源を知ることで、日本語の歴史的変遷や、言葉がどのように成り立っているのかについて理解が深まります。
【著しい】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「著しい(いちじるしい)」の語源、形の変遷、および意味に関する主要なポイントをカンタンにまとめます。
ポイント | 説明 |
---|---|
基本意味 | 「はっきりとわかる」または「顕著である」ことを示す。 |
古い形 | 中世までは「いちしるし」という形で用いられていた。 |
室町時代以降 | 「いちじるし」という形が現れ、シク活用の形が一般的になる。 |
近世 | シク活用と他の活用形が存在するが、最終的にはシク活用が一般的になる。 |
言葉の成り立ち | 「いち」は「はなはだしい」または「非常に」、 「しるし」は「顕著である」という意味。 |
古形「いちしろし」 | 「いちしろし」も存在するが、これは「いちしるし」の母音交替とされている。 |
根本的な意味 | 時代や文脈に応じて形や意味がわずかに変わるが、根本的な意味は不変。 |