あかぎれ【皸・皹】の語源・由来

「あかぎれ」または「皸・皹」とは、寒さや乾燥などによって手足の皮膚が乾燥し、裂けてしまう状態を指します。

この言葉の歴史は古く、平安時代の文献『和名抄』にも「阿加々利」という訓として登場しています。

さらに、万葉集にも「皸る(かかる)」という語が見られることから、「あかぎれ」の語源については「あ+皸り(かかり)」とする説が有力です。

ここでの「あ」は「足」を意味しています。

言葉が時を経て変化する過程で、その語源が少しずつ忘れ去られ、言葉自体も変わっていったようです。

元々「あ+かかり」という形で存在したとされるこの言葉が、「あか+かり」という誤った区切り方をされました。

この結果、「あか」は皮膚が赤く腫れることから「赤」と解釈され、「がり」は皮膚が切れることから「ぎれ(切れ)」と解釈され、現在の「あかぎれ」という形になったとされています。

さらに、漢字での表記「皸」「皹」は、これが中国で「あかぎれ」を意味していたことに由来しています。

このように、言葉の変遷を追うことで、「あかぎれ」がどのようにして現在の形になったのかが理解できます。

また、この変遷は日常生活の中での皮膚の変化や社会文化、さらには時代背景に影響を受けていることを示しています。

「あかぎれ」の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「あかぎれ」の語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 説明
基本の意味 寒さや乾燥などで手足の皮膚が乾燥し、裂ける状態を指す。
古代の文献における言及 平安時代の『和名抄』に「阿加々利」として、万葉集に「皸る(かかる)」として登場。
語源の有力な説 「あ+皸り(かかり)」が語源。ここでの「あ」は「足」を意味する。
語源の変遷 元々「あ+かかり」であったが、誤った区切り「あか+かり」が行われ、「あかぎれ」に。
誤解された部分 「あか」が「赤」と解釈され、「がり」が「ぎれ(切れ)」と解釈された。
漢字表記 「皸」「皹」は、中国でこの症状を指す言葉であることから。
社会・時代背景の影響 語源や意味の変遷は、日常生活、社会文化、時代背景に影響を受けている。

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