大工は、木造家屋を建築する職人を指す言葉として現在では広く用いられています。
その起源は、律令時代に遡ることができます。
この時代には、「大工」は特定の技術官のことを指しており、彼らは「木工寮」という組織や「修理職」として、宮中の土木や建築、さらには造船などの作業に従事していました。
この時期の大工は、「おおたくみ」や「おおきたくみ」という呼び名で知られていました。
しかし、時代が平安から室町へと移るにつれ、この言葉の意味は少し変わってきました。
この期間中、大工は大社や寺、また国司の役所に所属する建築技術者集団の長を指す言葉として使用されていたのです。
さらに時代が進むと、戦国時代以降には、私たちが今日知っているような一般的な建築職人を「大工」として呼ぶ慣習が確立されていきました。
だいく【大工】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「大工」という言葉の起源や時代ごとの意味の変遷をカンタンにまとめます。
時代 | 意味・役割 |
---|---|
現代 | 木造家屋を建築する職人 |
律令時代 | 「木工寮」や「修理職」の技術官。土木、建築、造船に従事 |
呼び名 |
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平安〜室町時代 | 大社、寺、国司の役所の建築技術者集団の長 |
戦国時代以降 | 一般的な建築職人 |