じょうご【上戸】の語源・由来

「上戸」という言葉の背景には、古代の日本の令制に起源を持ちます。

令制では、人々の家戸を四等級「大戸・上戸・中戸・下戸」の中でランク付けしていました。

この中で「上戸」は二つ目のランクで、その戸内には六、七人の正丁(成年の男性)が居るとされる戸を指していました。

この分類の中で、婚礼の際に酒量を決定する基準としても用いられました。

具体的には、最上位の「大戸」から順に「上戸」「中戸」「下戸」とランク付けされ、それに基づいて婚礼時の酒の量が定められました。

この際の習慣から、「上戸」や「大戸」はたくさんの酒を飲む人を指すようになり、逆に「下戸」は少ない酒しか飲めない人を指すようになったとされます。

このように、当初は家戸のランクを示す言葉であった「上戸」が、時代とともに酒を好む人、またはたくさん飲める人を示す言葉として一般的に使われるようになりました。

じょうご【上戸】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
ポイント 説明
「上戸」の起源 古代の日本の令制における家戸のランク「大戸・上戸・中戸・下戸」の中の「上戸」が、六、七人の正丁(成年の男性)が居る戸を指していた。
婚礼における酒の量の基準 家戸のランク「大戸・上戸・中戸・下戸」に基づき、それぞれのランクの婚礼時の酒の量が定められた。
「上戸」の意味の変化 元々は家戸のランクを示す言葉だったが、婚礼の際の習慣から酒を好む、またはたくさん飲める人を示す言葉として一般的に使われるようになった。

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