ナヨシ【名吉・鯔】の語源・由来

「ナヨシ」、または「名吉・鯔」は、ボラやイナとも呼ばれる魚の異称です。

この名称の背景には縁起をかつぐ文化が関わっています。

ナヨシは出世魚の一つであり、成長の過程でその名前が変わるという特徴があります。

このような出世する魚は、進取の気性や成功を象徴するものとして、めでたい存在とされてきました。

そこから「名吉」という名前が付けられました。

ここでの「吉」は、良いことや縁起の良さを意味するもので、名前自体が縁起の良いものであることを示しています。

また、正月にはしめ縄にこの魚をさして、新年を祝うという風習があったことからも、名吉はめでたい魚としての位置づけがされていました。

さらに、この魚の元々の名前である「イナ」は、日本語で「否」、つまり「否定」や「悪いこと」を意味する言葉と音が似ているため、それを避けて縁起の良い「名吉」という名前に変えたという説もあります。

このように、「名吉・鯔」の名前には、縁起をかつぐ文化や風習が深く関わっていることがわかります。

ナヨシ【名吉・鯔】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「ナヨシ・名吉・鯔」に関する情報やその背景をカンタンにまとめます。

項目	詳細
基本の意味	ボラやイナとも呼ばれる魚の異称
出世魚	成長の過程で名前が変わる特徴を持つ
出世魚の象徴	進取の気性や成功を象徴し、めでたい存在とされる
「名吉」の由来	「吉」は縁起の良さを意味する。名前が縁起の良いものであることを示す
正月の風習	しめ縄に名吉をさし、新年を祝う風習が存在
「イナ」という名前	「否」や「否定」を意味する言葉と音が似ているため、縁起の良い「名吉」に名前が変わったとの説
総括	名吉・鯔の名前には、縁起をかつぐ文化や風習が深く関わっている