つきなみ【月並み】の語源・由来

「月並み」という言葉は、今日では「ありふれたもの」や「平凡なさま」といった意味で広く使われていますが、その語源や由来は興味深いものがあります。

元々「月並み」とは、毎月定期的に行われることを指していました。

そして、和歌や連歌、俳句などの文学の世界では、定期的な集まりや会が行われており、そのような毎月の定例の会を「月並みの会」と呼んでいました。

これは文字通り毎月行われる会を指していたわけです。

しかし、時が流れるにつれて、「月並み」という言葉が「陳腐」という意味で使われるようになった背景には、正岡子規という俳人が関わっています。

子規は、俳句の革新運動の中で、既存の伝統的な俳句や、江戸天保期以降の俳諧の様式を批判しました。

彼はそのような伝統的なスタイルを「月並調」や「月並俳句」と称して批判したのです。

この子規の言動が、後の時代に「月並み」が陳腐や平凡な意味で使われるようになる大きな要因となったと考えられます。

つまり、「月並み」という言葉の背後には、文学の世界での変遷や革新、そして一人の俳人の影響が隠れているのです。

【月並み】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 詳細・内容
現代の意味
  • 「ありふれたもの」
  • 「平凡なさま」
元々の意味 毎月定期的に行われること
文学の中の用例 和歌、連歌、俳句の毎月の定例の会を「月並みの会」と呼ぶ
陳腐な意味の由来 正岡子規の伝統的な俳句批判、彼が用いた「月並調」や「月並俳句」
子規の影響 伝統的なスタイルへの批判が「月並み」の意味変化の要因
背後の要素
  • 文学の変遷
  • 革新の動き
  • 正岡子規の影響

語源由来の言葉を50音別に検索



error: 右クリックできません。