おうじょう【往生】の語源・由来

「往生(おうじょう)」という言葉は、元々は仏教の概念に由来しており、死後に極楽浄土という仏の世界に生まれ変わることを指していました。

特に平安時代以降、浄土思想が発展するにつれて、「極楽往生」という具体的な形で用いられるようになりました。

ここでの「往生」は、死後の極楽浄土への移行、すなわち究極の安らぎと幸福を得ることを目指す極めてポジティブな意味合いで使われていたのです。

しかし、時が経つにつれてこの言葉は変化していき、「死ぬこと」というより一般的、そして暗い意味でも使われるようになりました。

このような転用は、おそらく人々が死という現象を直面した際に考える極楽浄土への希望や、それが一種の解放であるという考えから派生したものと考えられます。

さらに、「往生」は「どうしようもなくなって困ること」という意味でも用いられるようになりました。

特に「往生際が悪い」という表現は、困った状況や追い詰められた状態での行動や態度が不適切であることを指す言い回しとして広く使われています。

このように、「往生」は元々の仏教的な意味から派生して、多くの異なる文脈で使われるようになった言葉です。

おうじょう【往生】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「往生」がどのような語源、元の意味、時間とともにどのように意味が変化したのか、そして現在どのように使用されているのかをカンタンにまとめます。
項目 説明
表現 「往生(おうじょう)」
語源 仏教の概念、特に極楽浄土に生まれ変わることを指す
平安時代以降 浄土思想の発展により、「極楽往生」という形で具体化
元の意味 死後の極楽浄土への移行、究極の安らぎと幸福を得る意味で使用
時間とともの変化 「死ぬこと」という一般的かつ暗い意味でも使用されるようになった
さらなる意味の派生 「どうしようもなくなって困ること」など、様々な文脈で使われるように
表現の例 「往生際が悪い」は困った状況や追い詰められた状態での行動や態度が不適切であることを指す言い回しとして使用

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