おむつ【御襁褓】の語源・由来

「おむつ」という言葉は、大小便を処理するために赤ちゃんや高齢者、または特定の医療状況にある人々が腰に当てる布または使い捨て素材のことを指します。

この言葉の「お」は接頭語で、一般的には敬意や親しみを示すために用いられます。

その次に続く「むつ」は、「むつき(襁褓)」という語の略称です。

「襁褓」は、漢字で表すと「襁」と「褓」に分けられます。

「襁」は帯紐を指し、特に小児を背に縛りつけて負うためのものを意味します。

一方、「褓」は小児が身につける「被衣」つまり衣服の一種です。

言葉自体の語源には複数の説が存在しますが、「身(む)」という語根に助詞「つ」が加わり、さらに「着(き)」が加わったという説や、「睦衣(むつきぬ)」、「紐付(ひもつき)」から派生したという説もあります。

また、この言葉が古くから用いられていた証拠として、「和名抄」や「紫式部日記」に「襁褓」という形で記述されていることが挙げられます。

これにより、少なくとも平安時代にはこの言葉が存在していたと考えられます。

言葉の変遷とともに、「おむつ」は現代では非常に一般的な用語となり、多くの人々にとって身近な存在となっています。

それでも、その語源には、親が子を大切に育てるという歴史と文化が深く反映されているのです。

おむつ【御襁褓】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「おむつ」という言葉の由来、変遷、および文化的・歴史的意義についてカンタンにまとめます。
ポイント 説明
一般的な意味 大小便を処理するために赤ちゃんや高齢者、特定の医療状況にある人々が腰に当てる布または使い捨て素材。
接頭語「お」 敬意や親しみを示すために用いられる。
語源「むつき」 「むつ」は「むつき(襁褓)」の略称。
漢字「襁褓」 「襁」は帯紐、特に小児を背に縛るためのもの。「褓」は小児が身につける衣服の一種。
複数の語源説 「身(む)」+「つ」+「着(き)」から派生した説や、「睦衣(むつきぬ)」、 「紐付(ひもつき)」から派生した説が存在。
古文献の証拠 「和名抄」や「紫式部日記」に「襁褓」が記述されており、少なくとも平安時代には存在していた。
文化的・歴史的背景 親が子を大切に育てるという歴史と文化が反映されている。現代でも非常に一般的な用語で、多くの人々にとって身近な存在。

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