「かしこ」という言葉は、主に手紙の末尾に用いられる敬意を表す表現で、特に女性によって使われます。
この言葉は、形容詞「かしこい」の古語「かしこし」の語幹に由来しています。
こちらの「かしこし」は、「おそれつつしんで」または「慎重に」などの意味を持つ言葉であり、「かしこまる」とも同根です。
面白い点としては、この言葉が古くは男女ともに使われていたということです。
つまり、その起源は性別に限定されていないものだったわけです。
さらに、敬意をより強調したい場合には「あらあらかしこ」という表現があります。
この「あらあら」は、実は「粗粗(そそ)」という粗雑を意味する言葉から派生しています。
これにより、「十分に意を尽くさず、恐縮です」というような、さらに謙遜したニュアンスが加わるのです。
このように、「かしこ」という言葉は、古語から派生し、時間と共に性別や文脈に応じて変化してきた言葉であり、その背後には「敬意」や「謙遜」などの価値観が反映されています。
「かしこ」の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「かしこ」の基本的な用途、語源、関連語、性別との関連、強調形、その由来、そして文化的・時代的な変化などをカンタンにまとめます。
項目 | 詳細・内容 |
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基本的な用途 | 主に手紙の末尾で敬意を表す表現。特に女性によって使われる。 |
語源 | 形容詞「かしこい」の古語「かしこし」の語幹。 |
「かしこし」の意味 | 「おそれつつしんで」または「慎重に」といった意味を持つ。 |
関連語 | 「かしこまる」は同根であり、敬意や慎重な態度を示す。 |
性別との関連 | 古くは男女ともに使われており、性別に限定されていない。 |
強調形 | 「あらあらかしこ」は、更に敬意を強調したい場合に使う。 |
「あらあら」の由来 | 「粗粗(そそ)」という粗雑を意味する言葉から派生。更に謙遜したニュアンスが加わる。 |
文化的・時代的変化 | 時間と共に性別や文脈に応じて変化してきており、「敬意」や「謙遜」などの価値観が反映されている。 |