「恵方巻」は、日本の節分の日に特定の方向(恵方)を向いて食べる巻きずしのことです。
その名前は、恵方という概念に由来しています。
恵方とは、もともとは正月に神が来る方角を指していましたが、暦術が取り入れられてからは、その年の歳徳神がいる方角とされています。
この風習は、黙って願い事をしながら一本の巻きずしを丸かじりするもので、その巻きずしは通常、切らずにそのまま食べます。
この「切らずに食べる」点には、縁を切らないという縁起がかかわっています。
さらに、具材には七福神を象徴するように7種類が入れられることも多いです。
恵方巻の起源ははっきりとしていませんが、一説には江戸末期に大阪の問屋街船場(せんば)で、商売繁盛や無病息災を願って食べられるようになったと言われています。
この風習が全国に広まったのは、1970年代半ばに大阪海苔問屋協同組合が寿司関連の団体と協力し、節分と関連付けて恵方巻の販売促進を行ったことがきっかけです。
1990年代に入ると、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでも販売されるようになり、全国的に認知される行事食となりました。
えほうまき【恵方巻】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「恵方巻」という日本の風習に関する各種重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
---|---|
用語 | 恵方巻 |
何を指すか | 節分の日に特定の方向(恵方)を向いて食べる巻きずし |
名前の由来 | 恵方という概念、即ち歳徳神がいる方角に由来 |
食べ方と縁起 | 丸かじりで、切らないで食べる(縁を切らない縁起) |
具材 | 七福神を象徴するように7種類が入れられることも多い |
起源 | はっきりしないが、江戸末期の大阪船場で始まったという説がある |
全国的な普及 | 1970年代半ばに大阪海苔問屋協同組合が販売促進活動を行い、1990年代以降はコンビニエンスストア等でも販売されている |