ストレスの語源・由来

「ストレス」という言葉は、英語の「stress」から来ており、もともとは「distress」という言葉に由来します。

この「distress」は、苦痛や苦悩を意味しています。ストレスという概念が現代のように広く知られるようになったのは、1936年にカナダのハンス・セリエによって発表された「ストレス学説」によるものです。

セリエの研究により、種々の外部刺激が人間の心身に負担として作用することで生じる機能変化を「ストレス」と名付けました。

これにより、寒暑、騒音、化学物質などの物理化学的要因、飢餓、感染、過労、睡眠不足などの生物学的要因、そして精神緊張、不安、恐怖、興奮などの社会的要因がストレスの原因として認識されるようになりました。

そして、これらのストレスを引き起こす原因となる要素を指して「ストレッサー」という言葉が用いられるようになりました。

この「ストレッサー」という言葉は、ハンス・セリエ自身による造語です。

近年では、ストレスという言葉は、特に精神的な緊張やプレッシャーを感じる状態を指す言葉として、広く使われています。

「ストレス」の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「ストレス」の語源から現代における使用までの変遷と、その科学的な背景についてカンタンにまとめます。

項目	説明
語源	英語の「stress」からきており、「distress」に由来。
初出時期	1936年にカナダのハンス・セリエによって「ストレス学説」が発表された。
定義	外部刺激が心身に負担として作用することで生じる機能変化。物理化学的要因、生物学的要因、社会的要因などがストレスの原因とされる。
ストレッサー	ストレスの原因となる要素。ハンス・セリエによる造語。
現代の用途	特に精神的な緊張やプレッシャーを感じる状態を指す言葉として広く使われている。