「犬兎の争い」という言葉は、争っている二者が共に弱ってしまい、結果的に第三者に利益を持っていかれる状況を指すたとえです。
この言葉の由来は、古典文献「戦国策」の中の斉策に記された寓話からきています。
この寓話において、犬は兎を追いかけ、両者は山を繰り返し駆け上がりました。
この追いかけっこの結果、犬も兎も疲れ果てて力尽きてしまいます。
この時、たまたま通りかかった農夫が、自らの手を汚さずに獲物を手に入れることができました。
つまり、争っていた犬と兎の行動が、第三者の農夫に利益をもたらす結果となったのです。
この寓話をもとに、「犬兎の争い」という言葉が生まれ、両者が争うことで第三者に利益をもたらす状況を表す言葉として使われるようになりました。
【犬兎の争い】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「犬兎の争い」という言葉の意味や背景をカンタンにまとめます。
ポイント | 詳細説明 |
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定義 | 二者が争って共に弱ってしまい、結果的に第三者に利益を持っていかれる状況のたとえ。 |
由来の文献 | 「戦国策」の中の斉策。 |
寓話の内容 | 犬が兎を追いかけ、両者は疲れ果てる。通りかかった農夫が疲れた二者から利益を得る。 |
結果 | 争いの結果、第三者の農夫が利益を得る。 |
言葉の使われ方 | 両者の争いが第三者に利益をもたらす状況を表現する際に使用される。 |