「首っ丈(くびったけ)」という言葉は、現代では「異性に強く引かれているさま」や「何かに夢中である状態」を指すようになっていますが、その語源は「首丈(くびだけ)」という表現に遡ります。
この「首丈」は、元々「足元から首までの高さ」を意味していました。
この表現は、物事が多く積もることをたとえる際に使われ、首の高さまで物事に深くはまり込む、つまり夢中になるという意味で用いられるようになりました。
この用法は、特に近世前期の上方(大阪周辺)で見られ、中期以降は江戸(現在の東京)を中心に「くびったけ」という形に変化しています。
そして、近代になってこの言葉は、特に恋愛の文脈で、異性に対して強く引かれている、すなわち夢中になっている状態を表すようになりました。
このように、「首っ丈」は時間と共に意味が進化し、現在では多くの人々に親しまれている表現となっています。
【首っ丈】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「首っ丈」の現代での用法、語源、時代や地域による意味の変遷、そして現在までの進化についてカンタンにまとめます。
項目 | 説明・特徴 |
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現代の用法 | 異性に強く引かれているさまや何かに夢中である状態を指す |
語源 | 元々は「首丈(くびだけ)」という表現から、足元から首までの高さを意味していた |
変遷 | 首の高さまで物事に深くはまり込む、つまり夢中になるという意味で用いられるようになった |
地域的背景 | 近世前期の上方(大阪周辺)でこの用法が見られ、中期以降は江戸(現在の東京)で一般化 |
時代的変化 | 近代になって特に恋愛の文脈で用いられるようになり、現在では多くの人々に親しまれている言葉 |