クスノキ【楠・樟】の語源・由来

楠（クスノキ）は、クスノキ科に属する常緑高木で、日本の関東地方以南などの暖地に多く生育しています。

この木は全体に芳香があり、その材質は堅く、樟脳や樟脳油の原料としても利用されています。

楠の語源にはいくつかの説がありますが、特に注目されるのは二つの説です。

一つ目は、この木が樟脳として昔から利用されていたことから、「薬（樟脳）の木」という意味で「クスノキ」と呼ばれるようになったという説です。

この説は、楠が医薬や工業で重要な樟脳を提供するために長らく利用されてきた歴史に由来しています。

二つ目は、楠が特有の芳香を持つことに基づいた説です。

この説では、「臭し（くすし）」という言葉が時間と共に変化し、「クスノキ」となったとされています。

いずれの説も、楠が持つ特性や用途に基づいて命名された可能性が高いと考えられます。

【楠・樟】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「楠（クスノキ）」の分類、生育地、特性、用途、および語源についてカンタンにまとめます。

項目	説明・情報
分類	クスノキ科に属する常緑高木。
生育地	日本の関東地方以南などの暖地。
特性	全体に芳香があり、材質は堅い。
用途	樟脳や樟脳油の原料として利用される。
語源説（1）	「薬（樟脳）の木」として「クスノキ」と呼ばれる。樟脳が医薬や工業で重要なため。
語源説（2）	特有の芳香に由来。古い形「臭し（くすし）」が時間と共に「クスノキ」となったとされる。