(おも)」は「顔」を意味し、「向く」とは「向かう」や「向ける」を意味する動詞です。
この組み合わせから、「顔がその方向に向く」という意味が生まれました。
この語は多様な使い方があります。
第一に、物理的な意味で「その方向に向かっていく」という使い方があります。
例えば、「北におもむく」などと用いることができます。
第二に、感情や意志に基づいて「その方向へ気が進む」や「同意する、従う」という形で使われる場合もあります。
このような使い方では、人の心情や考えが特定の方向に傾くことを表現します。
さらに、他の人や事象に対してその方向へ向かわせる、もしくはその方向で考えさせるといった使い方もあります。
これはより積極的な意味合いで、「おもむく」が用いられる場合です。
総じて、「おもむく」は顔がその方向に向くという基本的な意味から派生して、物理的な動きから心の動き、さらには他者や事象に影響を与えるといった多様な状況で使用される表現です。
【赴く・趣く】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「おもむく」がどのように多様な状況で使用されるか、その語源から現在までの使い方をカンタンにまとめます。
ポイント | 説明 |
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語源 | 「おも(顔)」と「向く(向かう、向ける)」の組み合わせから、顔がその方向に向くという意味が生まれた。 |
基本の意味 | 顔が特定の方向に向く、またはその方向に進む。 |
物理的な使い方 | 例:「北におもむく」など、具体的な方向に向かって進む場合。 |
感情・意志に基づく使い方 | 「気が進む」や「同意する、従う」など、心情や意志が特定の方向に傾くことを表現。 |
影響を与える使い方 | 他の人や事象に対してその方向へ向かわせる、またはその方向で考えさせる。これはより積極的な意味合いで用いられる。 |