おとぎばなし【おとぎ話】の語源由来

「おとぎ話」という言葉は、日本でよく親しまれる形式の童話や昔話を指します。

この言葉の語源には、実は歴史と格式があります。

まず、「とぎ」は、話の相手をして退屈を慰めることを意味します。

ここに接頭語の「お」をつけると「おとぎ」となり、漢字で「御伽」とも書きます。

「御伽」は元々、貴人や大名などの高貴な人々のそばで話し相手をする役割を指していました。

実際に、戦国時代や江戸時代には、大名の話し相手として「御伽衆」なる者たちが存在していました。

この「御伽衆」が語る話が「御伽噺」と呼ばれ、その後、この言葉は一般に広まりました。

時間が経つにつれて、この「御伽噺」は子供たちへの娯楽や教育の一環として語られるようになり、その内容も民間伝承や創作が加わりました。

そして、このような過程を経て、「おとぎ話」という言葉は今日私たちが知る子供向けの童話や昔話を指すようになったのです。

したがって、「おとぎ話」は、もともとは貴人を楽しませるための話から発展して、今では多くの子供たちが楽しむための形式になっています。

その語源には、歴史的な変遷と文化の影響が見て取れます。

【おとぎ話】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。

項目	説明
「おとぎ話」の基本意味	日本でよく親しまれる形式の童話や昔話を指す。
語源（「とぎ」）	「とぎ」は話の相手をして退屈を慰めることを意味する。ここに「お」をつけて「おとぎ」となる。漢字で「御伽」とも書く。
「御伽」の歴史	元々、貴人や大名の話し相手（「御伽衆」）として存在。話は「御伽噺」と呼ばれ、その後一般に広まった。
用途の変遷	戦国時代や江戸時代から、子供たちへの娯楽や教育の一環として語られるようになる。内容には民間伝承や創作が加わった。
現在の意味	「おとぎ話」は、もともとは貴人を楽しませる話から発展し、現在では多くの子供たちが楽しむ形式となっている。
歴史的・文化的影響	語源と用途の変遷から、歴史的な変遷と文化の影響が見て取れる。