「火中の栗を拾う」という表現は、他人のために自ら危険を冒す行動を指す日本語の成句です。
この表現の語源は、フランスの詩人であり、寓話作家のラ・フォンテーヌの寓話から来ています。
具体的には、この寓話には猿と猫が登場し、猿が猫をそそのかして、焚き火で焼かれている栗を拾わせます。
猫はその行動で手を大いにやけどするものの、猿は危険を冒さずに栗を得るという物語です。
この話は、人々が他人のためにリスクを取ることがどれほど危険であるかを象徴しています。
そして、この寓話は日本で広く知られ、それが「火中の栗を拾う」という表現に結びつきました。
また、同じようなテーマの話は「イソップ物語」などにも見られるとされています。
このような物語が多文化にわたって共有されていることからも、このような行動—他人の利益のために自ら危険を冒す—が普遍的なテーマであることがわかります。
総じて、「火中の栗を拾う」という表現は、古典的な寓話に由来しており、その教訓が現代にも通じる普遍的な価値を持っていると言えるでしょう。
【火中の栗を拾う】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「火中の栗を拾う」に関する情報をカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
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成句 | 火中の栗を拾う |
意味 | 他人のために自ら危険を冒す行動 |
語源 | フランスの詩人・寓話作家ラ・フォンテーヌの寓話 |
具体的な状況 | 猿が猫をそそのかして焚き火で焼かれている栗を拾わせ、猫は手をやけどし、猿は栗を得る |
普遍的テーマ | 他人の利益のために自ら危険を冒す行動が普遍的なテーマである |
類似の物語 | イソップ物語などでも同じようなテーマが扱われている |
現代的価値 | 古典的な寓話に由来しながら、その教訓が現代にも通じる普遍的な価値がある |