のれん【暖簾】の語源・由来

「暖簾」は、私たちがよく知る商店の入口に垂れ下がっている布や、それに関連する店の信用や格式を指します。

この言葉の背景には、日本の歴史と文化が織り込まれています。

元々、「暖簾」は「のんれん」と呼ばれていました。

「暖」の唐音は「のん」と読むため、この名がつきました。

しかし、時間とともに言葉は変化し、「のうれん」を経て「のれん」という読み方に落ち着いたのです。

言葉の起源として、禅宗の寺に目を向けると、この「のれん」の存在が見受けられます。

寒さを遮るために、簾(すだれ)の間を覆う布として使用されていたのが「のれん」の初めての役割でした。

その名の通り、「暖かい簾」つまり、暖を取り入れる簾という意味が込められています。

商店の暖簾に関しては、その布にはしばしば屋号や店のロゴ、デザインが染められています。

これが、店のアイデンティティやシンボルとなっています。

そのため、「暖簾分け」という言葉も生まれました。

これは、主人が奉公人に独立させる際、同じ暖簾のデザインを持つ店を持たせるという意味合いを持っています。

この伝統は、後継者や弟子が独立する際の商家の風習として長く受け継がれてきました。

のれん【暖簾】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「暖簾」という言葉の意味、起源、使用方法などをカンタンにまとめます。
項目 説明・内容
表現 「暖簾」(のれん)
基本の意味 商店の入口に垂れる布や、店の信用や格式
名称の起源 「暖」の唐音「のん」と簾「れん」から「のんれん」、変化して「のうれん」、最終的に「のれん」となる
初めての役割 禅宗の寺で寒さを遮る布として使用、意味は「暖かい簾」
商店の暖簾 屋号やロゴ、デザインが染められている。店のアイデンティティやシンボル
「暖簾分け」 主人が奉公人に独立させる際、同じ暖簾のデザインの店を持たせる。後継者や弟子の独立の商家の風習

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