「有象無象」の言葉の語源は仏教語の「有相無相(うそうむそう)」から来ています。
元々、「有相無相」は現象と真理、つまり形や姿を持つものと持たないもの、全てを含んだ概念でした。
「相」とは、この文脈では「姿や形」を指します。
この仏教語が時が経つにつれて俗化し、特に「有象無象」はその中でも「形のあるものと形のないもの」といった意味から転じて、「雑多なつまらない人間」という意味で使われるようになりました。
もともと広い範囲のものを指す言葉であったが、この言葉が人々を卑下するようなニュアンスで使われるようになったのは興味深い点です。
もとは全ての存在を広く包括するような意味であったこの言葉が、特定のグループを卑下する表現として使われるようになることで、言葉の持つ力やその変遷が感じられます。
【有象無象】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「有象無象」の語源と意味変化についての重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
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原語 | 仏教語の「有相無相(うそうむそう)」が語源。 |
「有相無相」の意味 | 現象と真理、つまり形や姿を持つもの(有相)と持たないもの(無相)を全て含む概念。 |
「相」の意味 | この文脈では「姿や形」を指す。 |
意味の変遷 | 「有象無象」は「形のあるものと形のないもの」から「雑多なつまらない人間」という意味で使われるようになった。 |
ニュアンスの変化 | もとは全てを包括する広い意味だったが、人々を卑下するようなニュアンスで使われるようになった。 |
社会・文化的意義 | 言葉が持つ力や変遷を通じて、特定のグループを卑下するような表現として使われるようになったことが興味深い。 |