「折檻」という言葉は、激しく叱責することや体罰を与えて訓戒することを意味します。
この言葉の背後には、中国の歴史的な故事が関わっています。
「檻」という言葉は、本来、欄干や手すりのようなものを指します。
そして「折檻」の語源には、中国の前漢の時代の出来事が基となっています。
成帝の治世において、朱雲という人物が、不正直な張禹の昇進を反対し、直言して成帝を厳しく戒めました。
この行動によって、成帝の怒りを買いました。
朱雲は朝廷から外へ引きずり出される際に、手すりにしがみつきました。
彼の力はそれほど強く、その結果、手すりが折れてしまったのです。
この出来事は『漢書』の「朱雲伝」に記録されています。
この故事から、「折檻」は「厳しく戒める」という元々の意味を持つようになりました。
そして、時代を経て、現在の「強く叱る」や「体罰を与える」といった意味合いになりました。
せっかん【折檻】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「折檻」という言葉の由来や意味の変化をカンタンにまとめます。
項目 | 説明 |
---|---|
現代の意味 | 激しく叱責することや体罰を与えて訓戒すること。 |
「檻」の元々の意味 | 欄干や手すりのようなものを指す。 |
語源の背景 | 中国の前漢の時代の出来事に基づいている。 |
故事の内容 | 朱雲が不正直な張禹の昇進を反対し、成帝を厳しく戒めたこと。その後、朝廷から引きずり出される際に手すりにしがみつき、その結果、手すりが折れた出来事。 |
参考文献 | 『漢書』の「朱雲伝」に記録されている。 |
言葉の進化 | 故事に基づいて「厳しく戒める」という意味を持ち、時代とともに「強く叱る」や「体罰を与える」といった意味合いに進化した。 |