けいせつ【蛍雪】の語源・由来

「蛍雪」という言葉は、厳しい環境や困難な条件の中で、熱心に勉学に励むことを意味します。

この言葉の由来は、中国の史書『晋書(車胤伝)』という文献に記された故事に基づいています。

故事によれば、東晋時代の学者、車胤は家計が極めて困窮していたため、夜に勉強するための灯火用の油を購入することができませんでした。

しかし、彼はその困難を乗り越えるために、蛍の光を利用して読書を続けました。

一方、『蒙求』という文献には、同様の状況下で学問を追求した孫康という人物の話があります。

彼は、家が貧しくて夜の勉強のための明かりがなかったため、雪の反射する光を利用して書物を読みました。

これら二つの故事から、「蛍」の光と「雪」の光という、自然の光を利用して勉強に励んだという背景を持つ「蛍雪」という言葉が生まれました。

また、日本の「蛍の光」という歌に登場する「蛍の光、蛍の雪」という歌詞も、これらの故事に触発されたものであるとされています。

けいせつ【蛍雪】の意味・語源由来!表で簡単まとめ

語源由来の博士
表を使って、「蛍雪」に関する重要なポイントをカンタンにまとめます。
項目 詳細
言葉の意味 厳しい環境や困難な条件の中で、熱心に勉学に励むこと
言葉の由来 中国の史書『晋書(車胤伝)』と『蒙求』に記された故事
関連する故事(1) 車胤が困難な状況の中、蛍の光を利用して読書を続けたこと
関連する故事(2) 孫康が家の貧しさから、雪の反射する光を利用して書物を読んだこと
言葉の構成 「蛍」の光と「雪」の光という、自然の光を利用した勉学の背景から「蛍雪」が生まれた
日本文化との関連 日本の「蛍の光」という歌の「蛍の光、蛍の雪」という歌詞は、上記の故事に触発されたものであるとされる

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