たいへいらく【太平楽】の語源・由来

「太平楽」という言葉は、現代ではのんきに好き勝手なことを言う状態を指す表現として使われることが多いです。

しかし、この言葉の起源は古代日本の雅楽、つまり宮廷音楽に関連しています。

太平楽は、雅楽の中の一つの楽曲で、特に大切な祝賀の場や即位の大礼の際に、天下泰平、すなわち国が平和であることを祝って演奏されるものでした。

この舞いには、甲冑（かつちゆう）を身に纏い、抜いた太刀を持った四人の舞者が参加します。

そして、この楽曲の特徴として、他の雅楽と比べて非常にゆったりとしたテンポで演奏されるのが特徴です。

このゆったりとしたテンポから、悠長であることや状況に合わない言動を指して「太平楽」という表現が使われるようになったのです。

従って、太平楽という言葉には、古代の宮廷文化と現代の日常の中での使われ方という、二つの異なる文化的背景が組み込まれています。

【太平楽】の意味・語源由来！表で簡単まとめ

表を使って、「太平楽」の起源、意味、変遷、文化的背景などの情報をカンタンにまとめます。

項目	説明
現代の使用例	のんきに好き勝手なことを言う状態を指す表現として使われる。
言葉の起源	古代日本の雅楽、宮廷音楽に関連。
太平楽の定義	雅楽の中の一つの楽曲。特に大切な祝賀の場や即位の大礼などで演奏される。
楽曲の意味	天下泰平、つまり国が平和であることを祝う楽曲。
舞いの参加者	甲冑（かつちゆう）を身に纏い、太刀を持った四人の舞者。
特徴	ゆったりとしたテンポで演奏される。
言葉の変遷	ゆったりとしたテンポから、悠長であることや状況に合わない言動を指して「太平楽」という表現が使われるようになった。
文化的背景	古代の宮廷文化と現代の日常の中での使われ方の二つの異なる文化的背景が含まれる。