「暖簾に腕押し」という言葉は、相手とのやり取りや対応で、力を入れたとしても何の効果もない、手ごたえの感じられない状況を表すたとえです。
この言葉の背景には、商店の入口に掛けられる「暖簾」があります。
暖簾は、通常、商店の屋号や店名が染め抜かれた布で、風を防ぐだけでなく、店のアイデンティティを示す役割も持っています。
しかし、暖簾は布製で薄いため、力を入れてこれを押しても、押し返されることはないのです。
この特性から、暖簾を力強く押しても反応が得られない様子が、「力を入れても無駄」という意味で使われるようになりました。
同じようなニュアンスを持つ言葉として、「豆腐に鎹(かすがい)」や「糠に釘」があります。
これらも同様に、努力や力を使っても効果が得られない状況を表す日常的な表現として知られています。
【暖簾に腕押し】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、「暖簾に腕押し」という言葉の意味、起源、関連する言葉などをカンタンにまとめます。
項目 | 説明・内容 |
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表現 | 「暖簾に腕押し」 |
基本の意味 | 力を入れても効果がない、手ごたえの感じられない状況を指す表現 |
背景 | 商店の入口に掛けられる「暖簾」から由来。 |
暖簾の特性 | 商店の屋号や店名が染め抜かれた布で、風を防ぐ・店のアイデンティティを示す。薄く、力強く押しても押し返されることはない。 |
同様の意味を持つ言葉 | 「豆腐に鎹(かすがい)」、「糠に釘」。努力や力を使っても効果が得られない状況を表す日常的な表現。 |