「トリ」という言葉は、寄席などの舞台や映画、番組での最後の出演者や主役を指すものとして使われます。
この言葉は、もともと「取り」として書かれており、動詞「取る」の連用形の名詞用法から来ています。
この用語が寄席においてどのように使われるかを考えると、背景が明らかになります。
歴史的に、寄席の「トリ」、つまり最後に出演する真打ちは、その興行の収入をすべて受け取り、他の出演していた芸人たちと分け合っていたことが知られています。
この「取る」行為から、「トリ」という名称が生まれたとされています。
真打は主役であったため、通常は自分の取り分を多く受け取り、残りを他の芸人たちと分け合うことが多かったのです。
しかし、もし興行の収入が少なかった場合、真打が自腹を切って他の芸人たちに支払うこともあったと言われています。
現在では、収入の受け取りの方法に関わらず、最後に出演する者を「トリ」と称する習慣が残っています。
トリ【取り】の意味・語源由来!表で簡単まとめ
表を使って、語源由来や重要ポイントをカンタンにまとめます。
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | トリ |
別の表記 | 取り |
語源 | 動詞「取る」の連用形の名詞用法から来ている。 |
用途 | 寄席や映画、番組などでの最後の出演者や主役を指す。 |
寄席での「トリ」の役割 | 真打。その興行の収入をすべて受け取り、他の芸人たちと分け合っていた。 |
名称の由来 | 真打が興行の収入を「取る」行為から。 |
真打の特権と責任 | 収入の受け取りが多いが、興行収入が少ない場合、真打が自腹を切って他の芸人たちに支払うこともあった。 |
現在の「トリ」の意味 | 収入の受け取り方法に関わらず、最後に出演する者を「トリ」と称する習慣が残っている。 |