【意味】
①金属製の円形で中央に孔のある貨幣。日本では和同開珎が最初。銭貨。鳥目(ちょうもく)。
②江戸時代、銅・鉄でつくられた貨幣のこと。金(大判・小判)、銀(丁銀・豆板など)に対する。
③貨幣の俗称。おかね。
④紋所の名。①の形を模したもの。永楽銭・六連銭。銭紋。
【語源・由来】
字音「せん」の「ん」を「に」で表記したもの。
日本初の銭は、683年の和同開珎とされている。1993年に藤原京跡から、富本銭が発見され、和同開珎以前の銭ではないかとされたが、流通されない宗教的行事に用いるものだったとされる。
古くは金貨などを銭に両替することを「銭を買う」といい、逆に、銭を金貨や銀貨に両替して手数料をかせぐ商人を「銭売り」「金あきんど」といった。